台東区役所のほど近くにあるお寺「宋雲院」さんで、ヨガを体験することができると聞き、近所のかたたちと一緒に行って来ました。
宋雲院さんは400余年の歴史を持つお寺です。
門をくぐり足を踏み入れると、お線香の香りが漂い、深い緑と静けさに包まれた本堂が見えてきます。
宋雲院のご住職が大切にされていることは「常に笑顔で接すること」なのだそうです。
笑顔で接することで、相手の方に、安らぎや笑顔を届けることができたらと、そんな思いがあるのだとか。
その「笑顔」が繋いだのでしょうか。
今回、参加したヨガ教室は、NPO法人VYS YOGI(ヴイワイエス ヨギ)の「スマイルヨガプロジェクト」という活動の一環として行われているものです。
「VYS YOGI」は、日本でインドに伝わる古典ヨガを伝承しているヨガマスター、スダカー・ディーナン氏のもとで学ぶヨガ指導者たちが設立したNPO法人。
活動の根底には、ヨガを通して笑顔を届けたい、ヨガで社会に貢献したい、そんな思いがあるのだそうです。
そして「VYS YOGI」が取り組む「スマイルヨガプロジェクト」は、老いも若きも、健常者から障害のある方も、健康な方も不調を抱えている方も、普段接点のない方同士が集い、語り合い、からだを動かし、コミュニケーションをとりながら互いを知り、労わり合う場所をつくる。
そういった場所を作ることを目的に、日々、活動をしています。
「寺ヨガスマイル」は、VYS YOGIに所属するヨガインストラクターのもと、お寺の本堂などでヨガを行います。
この界隈ですと、東上野の宋雲院、浅草の浅草寿仙院、蔵前の真行院と厳念寺、谷中の延壽寺、日暮里の啓運寺で行われています。
(クラススケジュールはコチラで確認できます)
地域の方が気軽にお寺に集い、世代を超えて健康のための時間を過ごす。
お寺を活性化し、地域の方のコミュニティの場所にしたいという思いが「寺ヨガスマイル」にあるのだそうです。
ヨガの起源は定かではありませんが、4、5000年前にインドで発祥し、伝わったといわれています。
仏教もルーツをたどるとインドにたどり着きます。
ヨガと仏教はインドから伝わったことからも、互いに通じるところがあるといわれています。
たとえば禅語の「調身・調息・調心」という言葉。
その意味は、正しい姿勢を保ち、正しい呼吸法で坐禅を組み、心を整える。
心が整えば、不安や悩み、怒りなども軽減され、ざわめく心も鎮まるという教えです。
「Yogi(ヨガ)」の語源は、インドの古い言語、サンスクリット語の「yuj(ユジ・ユジュ)」にあるとされ、その意味は「調和する、結ぶ、統一する」などだそう。
ヨガはその語源から、心身の調和がとれた状態をめざすものとして解釈されています。
そのほかにも、ヨガは自分を見つめ直し、体を動かし自分と対話するといわれますが、禅語にも同様な「己事究明」(自分自身を究明する)という言葉や、ヨガの「ストレスコントロール」≒ 禅の「煩悩無尽」など、両者には非常に近しい解釈や教えがあります。
ヨーガと禅はルーツをともにし、深いところで繋がっているのだそうです。
そういった意味でも、親和性の高い、お寺とヨガ。
お寺でヨガを行い、身体を整えて心を整える。
今回、私たちはみんなヨガが初めてでしたが、インストラクターがていねいに指導してくれ、サポートしてくれました。
参加者からはこんな声がありました。
「ポーズをとっていくなかで、言われた通りに身体を動かし静止すると、ちょっとつらいなという時があるんですけど、インストラクターがスーっと正しい姿勢に直してくれると、すごく楽になる」
「お寺でやる感じがすごくよかったです。会社の帰りに今度、寄ってみたいと思います」
「なにがよかったかって、言葉で言うのが難しいんですけど、楽しかったです」
などなど。
みんなそれぞれにこの時間を楽しんでいました。
穏やかな空気に包まれ、心を穏やかにして自分と向き合う。
なんだか慌ただしい日々のなかで、こういった時間を持つことはきっと必要なことなのではないかと感じました。
みんなリフレッシュできたからなのでしょうか、帰り道、楽しそうにニコニコしていました。
日中のクラスや、お母さんが参加しやすい子供同伴OKのクラスもあります。
興味のある方は一度、参加してみてはいかがでしょう。
↓今回私たちが参加したののはコチラです↓
●宋雲院
開催:毎週水曜日 19:30~20:45
参加費:2,000円(1回)
持ち物:ヨガマットまたはバスタオル
申込み:予約なしで参加可
※開催日程はクラススケジュールで確認してください。
※このレポートでは教室の雰囲気を伝えるために写真を掲載しています。ヨガは訓練を受けたインストラクターのもとで行います。ポーズなどはマネしないようにしてください。